新東名高速の規制速度引き上げについて

新東名高速の規制速度が試験的に時速110キロまで引き上げられています。

車で通る機会がありましたので、感じたことや引き上げの背景について書こうと思います。

引き上げの区間は新静岡から森掛川までの約50キロです。時速110キロで走ると30分未満で走破できてしまう距離ですね。

私が走ったのは金曜日の夜中。乗用車よりも大型トラックが多く走る時間帯です。

この大型トラックには、時速110キロが適用されておらず、法定通りの時速80キロ制限が設けられています。

標識はこんな感じになっています。

道路は2車線または3車線だけですので、私が走った時間では、全ての車線が大型トラックで埋められてしまうことが多々ありました。

大型トラックは車の制限装置によりせいぜい時速95キロしか出せませんので、大型トラックに車線を埋められると、こちらも時速95キロしか出せなくなります。

時速110キロを体験できたのも50キロの区間で4回程度でした。

3車線の区間が10キロ以上続く場所、(といっても上りで2箇所と下りで3箇所だけですが、)では大型トラックの通行帯が規制されており、左側1車線だけを走ることになっています。

夜中ということもあってか、この規制は全然守られておらず、3車線とも大型トラックが並び壁を形成していました。

大型トラックなどが時速110キロを出すことは、走行の不安定性、制動距離の増加、事故発生時の被害の重大化、という安全性を考慮して、認められていません。

しかし制限速度を区別するのであれば、大型トラックは2車線でも3車線でも左車線のみ走行可能とする、守らなければ罰則、とでもしない限り望まれる試行結果は得られないのではないでしょうか。

この『望まれる試行結果』については以下に記載します。

 

そもそもこの試行の背景には、『交通事故抑止に資する取締り・速度規制等の在り方に関する提言』というものが2013年の12月に国家公安委員長に提出されたことにあります。

この提言は端的には、交通量が少なく、ドライバーが自由に走行速度を決定できる状態 (自由流と呼ばれます)   では、死傷事故率が標準的な構造適合速度100km/hの高速道路と比較して約4割低くなること、が記載されていました。

これを受けて警察庁は、『高規格の高速道路における規制速度の見直しに関する調査研究委員会』というものを作り、速度規制見直しの方向性を作成。自由流時死傷事故率が上下線とも低い東名高速道路 御殿場JCT(ジャンクション)~浜松いなさJCT間、東北自動車道 花巻南IC(インターチェンジ)~盛岡南IC間などの一定区間で、試行的、段階的に速度規制の引き上げを検討することにしました。

早い話が、制限速度を引き上げると事故が減るみたいだから試してみよ、ということです。

 

試行して半年以上経った2018年5月10日、静岡県警高速隊が以下のような交通事故発生状況を発表しました。

  • 人身事故は13件で、前年同期に比べ4割減ったと発表した。物損事故は11件増の88件。実勢速度は試行前とほぼ変わらず、速度差に起因する事故の発生もなかった。
  • 交通違反取り締まりは約2460件。追い越し車線を走り続ける通行帯違反が最多の約1300件で、速度超過が約850件で続いた。「あおり運転」を含む車間距離不保持違反は約40件、大型車両の指定通行帯違反は2件だった。

今のところ、たしかに人身事故が4割減っているようです。

しかし私が走った限りでは、上述の『自由流』だったとは感じませんでしたので、静岡県警高速隊の発表も偶然ではないかと思ってしまうのです(´・ω・`)

 

海外諸国の事情も書きたいところですが、長くなるのでこのへんで終わります。冒頭の画像は海外の制限速度を表しています。日本全体が時速110キロなのは疑問ですが…。

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